  


|
| 相手の支払能力とは、支払うための資力(金銭や不動産などの財産)です。 |
| 債務者が債権の回収に応じないような場合には、最終的には訴訟を起こして、勝訴判決をもらい、その判決に基づいて、差し押さえ、競売などの強制執行をして、債権回収を実現する必要があります。しかし、例え裁判で勝訴判決を得たとしても、債務者に回収すべき財産がなければ、強制執行する財産そのものがなければ、判決書はただの紙切れに過ぎないものとなってしまい、債権の回収には失敗してしまいます。 |
| |
| 支払能力の無い者に、いくら「勝訴判決を貰っているのだから、返しなさい。」といっても「無い者からは取れない」ので、裁判自体が無駄な費用と労力を費やすものとなってしまいます。ですから、債権回収の実行に着手する前に、まず相手の支払能力(資産状態)の調査が必要となってくるわけです。 |
| |
資産には、「現金・預金」などの他に、土地や建物などの「不動産」、商品や機械類などの「動産」、「特許権」や「実用新案権」などの権利、「他社に対する貸金」や「他社に対する売掛金」など比較的見つけやすい債権などがあります。
「不動産」については、登記所で調べれば分かりますし、「動産」については、実際に取引先に出向けば分かります。「特許権」や「実用新案権」「他社に対する貸金や売掛金」などは、非常に分かりにくいものですが、調査専門会社に頼めば比較的分かるものです。 |
しかし、この顕在的支払能力以外にも必ず調査すべき支払能力があります。それは、潜在的支払能力というものです。債務者に支払能力が全くないように見えても、潜在的な支払能力がある場合があります。
その代表的なものに「隠し財産」というものがあります。「隠し財産」とは債権回収の目的物にされないように、債務者が事前に不動産などの名義を他人名義にしてしまうことです。このような「財産隠し」のために、わざと他人名義にしているのであれば、これを取り消して差し押さえすることも出来ます。
また、その債務者の親戚や友人・知人からの借金能力も潜在的支払能力といえます。
さらに、債務者本人以外の支払能力というものもあります。「保証人」「連帯保証人」「連帯債務者」「第三者の弁済」などです。「保証人」「連帯保証人」「連帯債務者」というものは、法的な効力があるものです。
しかし、「第三者の弁済」というのは、例えば債権者に迷惑を掛けているから、債務者の親が子供に代わって返済するというもので、これには法的な効力は無く、道義的なものといえます。しかし、こういった道義的なものに訴えて債権回収を実現するのも有効な手段と言えます。
|
| |
このように支払能力にはいろいろとあります。相手が「無い」と言ったからといって、本当に無いとは限りません。自らが相手の支払能力を十分に調査する必要があります。
とにもかくにも、債権回収に無駄な労力と費用を掛けないためにも、この債務者の支払能力の調査というのは非常に重要だと言えます。 |
|